コラム/ columns
以前から内視鏡外科の専門家にはRPSを掲げる一派が存在しています。
reduced port surgery =RPSの概念はシンプルで、通常の術式よりはキズの数や大きさが少なくなるようにこだわるものです。例えば、従来の胆嚢摘出術は4つのキズが必要だけど、それを3つにして行うとか、1つを12ミリ径ではなく、5ミリの器具に代える工夫をするとか。われわれが特許出願中であるプログリップ収容体もその一環です。MIDSは切開法に比較した低侵襲性のみならず、安全性が担保される限りは、RPSであるべきと言う概念も内包していると言うべきと考えます。
この「安全性が担保される限りは・・・」という概念が特に重要ですので、東京外科クリニックは必ずしもRPSの急先鋒と言うわけではありません。キズの数や大きさを減らすことが目的化することを避け、安全性を損なうことなく、本当に患者さんの利益にかなっているかを検証していきます。このMIDSに込められた真の願いを全うし、安全で快適な「低侵襲日帰り手術」を全うしていきたいと思います。