コラム/ columns
手術の安全性は外科医の技術と管理にかかっています!当院は開院以来、「絶対に失敗できない」という強い信念のもと、グレード3以上の合併症を撲滅し、患者様に安心して手術を受けていただける体制を構築しています。
さて、「グレード3合併症とは何か?」を説明します。
手術を受ける際、患者様が最も気にされるのは「安全性」です。当院では、術後合併症を管理・評価するために国際的な基準であるClavien-Dindo分類を採用し、高い水準の医療を提供することに全力を尽くしています。
Clavien-Dindo分類と合併症の管理
Clavien-Dindo分類は、術後合併症を治療の必要性に基づいて5段階に分類する世界標準の評価方法です。この分類により、術後の状況を客観的に評価し、改善点を明確にすることが可能です。
- グレード1: 症状が軽く、特別な治療を必要としない(例: 一時的な発熱)。
- グレード2: 抗生物質の投与など、一定の治療が必要な場合。
- グレード3: 麻酔下に外科的または内視鏡的処置が必要な場合
要するに、《緊急再手術》が必要とされる事態です - グレード4: 臓器不全が発生し、集中治療が必要な場合。
- グレード5: 患者様の死亡。
グレード2までは避けられないこともある
外科手術では、どれだけ技術が進歩してもグレード2までの合併症は一定の割合で発生する可能性があります。たとえば、巨大ヘルニアで起こりがちな漿液腫、虫垂切除後に起こる発熱などです。特に難易度の高い手術の場合、患者様個々の体質や術後の自然な回復過程によって引き起こされることがあります。例えば、軽度の発熱や一時的な痛み、感染リスクなどは、慎重に対応することで治療可能です。
グレード3以上は外科医の技術で撲滅を目指す
一方で、グレード3以上の合併症は外科医の技術と管理能力によって大部分が予防可能です。
当院では、これまでグレード3以上の合併症は一例も発生しておりません。これは、以下のような取り組みによるものです。
- 事前準備の徹底: 術前の詳細な検査と計画。
- 手術技術の向上: 外科医の強い決意とスキル。
- 術後フォローの強化: 患者様一人ひとりの術後回復をきめ細かくサポート。
当院の実績と安心への取り組み
これまで、当院では術後に入院が必要となるケースは、手術中の喘息発作や麻酔薬に対する一時的なアレルギー反応など、医療者側の過失ではない事例に限られています。これらの状況にも迅速に対応し、患者様は速やかに回復されています。 当院はこれからも、患者様の安全を最優先とし、重大合併症ゼロの実現を目指して努力を続けてまいります。