コラム/ columns
2018年6月29・30日、北海道札幌市において、日本ヘルニア学会の学術集会が行われ、東京外科クリニック主力メンバーも出席、各々の演題を発表してまいりました。
質問も多く寄せていただき当院での知見が全国の専門家のお役に立てたいへん有意義な時間となりました。
この学術集会では恒例の会長講演が催され多数のヘルニア専門家が聴講しました。
そのトピックスの1つに鼠径ヘルニア手術専門クリニックの変遷についてのレクチャーがあり、私たちの医療機関も紹介されておりました。本講演では第一世代は鼠径部切開法を行う診療所群。古いものでは、1990年代の事業開始の医療機関もあり、日帰り可能な術式を健康保険で認めてもらうまでの苦難が偲ばれました。諸先輩方の尽力に敬意を示すものであります。
第二世代は2015年以降に出現した全身麻酔を必須とする腹腔鏡手術をも可能とした日帰り手術専門施設。第二世代はただ単に日帰りを実行するのでなく、その外科的侵襲を最小限に抑えることを強く意識した低侵襲日帰り手術minimally invasive day surgery=MIDSを可能としているということ。現時点では第一世代と第二世代が共存している状況ではあるが、将来的には第二世代の数が増えていくであろうと言うことも示唆されました。